左ききのエレンではサブタイトルとして『天才になれなかった全ての人たちへ』という作者のメッセージが冒頭に語られている。
作品を読んだ9割の人がその言葉を自分のものとして受け入れるわけだが、果たして『天才ではない“何か”は無力なのか?』という話を個人的に解釈していきたいと思う。
『天才は天才』『非凡は非凡』
まず、前提条件として『天才は天才たる才能の持ち主で他とは能力が逸脱している存在』であるという部分は構えておきたい。
(天才をどう定義するかは人それぞれだが今回は能力値の部分においての天才をそう呼ぶことにする)
『ある意味天才』という言葉があるように捉え方によっては非凡であることも天才に捉えることも可能であるからだ。そうなると収集がつかなくなるので今回は非凡は非凡の設定で行く。
その上で『自分を凡人だと認知し受け入れている人間がどう強いのか』を定義づけていこうと思う。
自分がどこにいるべきなのか?
自己分析し、能力を最大化できる環境に身を置く。
凡人が強くなる瞬間は『自分の才能や能力値を完全にに把握し理解した上で適材適所な場に身を置き的確な能力発揮をできるかどうか』だと思う。
非凡であるということは『逸脱した才能が無い』ことを示すがこれは『才能が無い』という訳ではない。
つまり、無能ではないということを示す。
もしも自分が無能だと思っている人は『まだ自己分析が済んでいない、いわゆるカードゲームで自分の手札を理解していないのと同義』であると言っても過言ではない。
のび太くんが射的やあやとりが得意な様に誰かしら『なにか得意なこと』があるわけでそれをどこに落とし込むかがわかっていないのだ。
(のび太くんの才能の落としどころもどこかにあるはずだ)
自分の才能を発揮できる環境を探す、または自分が必要とされている場所を見極める事をやめてしまうと途端に人は無能だと勘違いしてしまう。それを行っても自分の才能が見いだせない場合は『価値観や環境等に固執している場合』が多いじゃないのかと思う。
今回の話では細部まで話すと無限に話が続いてしまうので一旦この話はこの辺にしておく。
天才と呼ばれる人は『自分の才能の使い方を知った人』と同義
結局の所天才も『逸脱した才能を適所で発揮する』事ができない限り天才にはなり得ないわけだ。
天才が天才と呼ばれる由縁は『自分の力の使い方を知り、かつ自分が力を120%で発揮できる場所を知っているから』だ。
そう考えると凡人も環境を変えればもしかしたら天才になる人生にジャイアントキリングを起こせるケースもあるかもしれない。
(まぁ、環境を変えに行くというハードルをクリアする度胸や自身がない場合が多々だと思うし、社会はそれを良しとは思わない場合が多い)
しかし、環境をいくら変えたところで凡人は凡人。
冒頭の方で話したが、天才の『逸脱した能力』は環境を変えたところで簡単に得られるものではない。
その部分を踏まえた上で『凡人が凡人であることを知った時の強さ』を最後に書いていく。
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自分が凡人だと知ってる人間はある意味強くなれる。
『自分が凡人である事を知っている』という事をもう少し僕なりに解釈すると以下の4項目になる。
『自分の能力値を把握している(できる事を知っている)』
『自分が何かをできるという事に自信がある』
『能力を把握した上で自分がいるべき環境を知っている』
『才能を発揮する為に環境を変える事を躊躇しない』
上記の全てに該当するなら恐らくあなたは『非凡であるが故に強くなった人』だと言えるだろう。
多くの天才は世界から評価され歴史に名を残すが、『非凡の強者』は違った意味で社会に爪痕を残す。
そして天才は才能に特化するあまり様々なものが欠落している場合が多いが『非凡の強者』の9割は常識人だ。(自分が常識人じゃないと思う人は多分天才)
天才が能力を120%引き出すには隣に常識人がいるべきだ。常識人は天才の能力の使い方を知っているし、的確な采配で彼らを光らせる。(関係性を例えるなら競走馬と騎手か?)
『非凡の強者』はそれがいらない。
1分野で頂点にたてなくても立ち回り次第では天才以上に世界に爪痕を残せる可能性だってある。
才能は全てじゃない。
強者や絶対的な能力を持ったキャラが勝つ世界観の漫画の世界とは現実は違う。どんな人でも立ち回り方、自分の使い方次第で大きく成功できる様に作られているはずだ。
最後に『自分に自身が持てない人』は『人を褒めてみる事』をおすすめする。
『他人のいい所を眺めること』は『人間の長所に気づくこと』が容易になる。それは『自分のいい所に気づくこと』にも繋がるし、大概人を褒めた分だけ自分も褒められるようになっている。
さぁ、『非凡の強者』になろう。
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