日本人は想像や妄想が大好きな人種だと思う。
他の国の方も表現の世界で素晴らしい作品がたくさんあるしそれらに日本人が影響されて今の芸術的な物が成り立っているのは間違いない。
だが、日本の作品の中の『アイディア』においては日本人特有の妄想グセが確かに存在してる。
今回の話は『日本人の妄想』が世界を作っていると言ってもいいんじゃないかっていう話。
現時点での世界の最先端技術は日本人の想像力で出来ている。
科学の発展は想像力の賜物だ。
なぜなら科学によって作り出される技術は『〇〇を〇〇したい』という人間の欲求や想像を叶えるために存在するからで、ソースとなる欲求や妄想や想像が存在しない限り発生しない。
科学の原点とも言える科学者はずば抜けた想像力を持っていたからこそ新たな技術を生み出すことができたはずだ。
(例えばエジソンみたいな火じゃない明かりが欲しい→電気的な発想)
『今の世界』は旧世界とは違いある程度の利便さが存在しているので人間の直接的な欲求とは別で『欲求の次段階』が求められがちだ。
科学の原点はどちらかというと『不便さを解消する目的』が強く想像力というよりも『欲求をいかに消化するか』が重要だったに違いない。
では『欲求の次段階』を求めた今の時代の『創造主』は誰なのかという話。
僕は日本人がその『創造主』たりる存在だと思っている。
日本人の想像力はSFの世界を作り出した天才たちが物語っている。
芸術作品は想像力の塊だ。
(芸術云々の種類は話が長くなるので割愛。別途興味がある方は僕が運営を手伝っている下記のサイトをご覧いただきたい。)
前述したように今の時代は『娯楽や欲求の次段階』を求めていると書いたが、つまりそれは『現段階では実現できない何か』と形容できる物だと思う。
『現時点で実現できない何か』は想像力や妄想の世界でしか実現できないのは言うまでもない。だからこそ『創造主』には天才的な想像や妄想が不可欠なのだ。
日本人の想像力がいかに優れているかを図る指標の代表例が漫画や小説、ゲームの世界だ。
その際にストーリーを形成するシナリオの中には想像力の賜物と言える『現時点では実現できない何か』が数多く存在する。
日本の作品が世界で愛される理由は奇抜なアイディアと凡人が想像し得ない何かを兼ね備えているからだ。
その妄想の世界を一言で表すなら『SFの世界観』だろう。そして、日本人には天才的な『SF作家』が多くいるのは間違いない。
元祖SFの手塚治虫から始まり、次世代のSF作家は世界を作る創造主だ。
元祖SFといえば『手塚治虫』だろう。
代表作の『鉄腕アトム』は当時では異次元の作品であったことは間違いないだろう。
(誰が人型ロボットなんて想像しただろう。しかも人間の同等の心を持った人に限りなく近い存在)
それに影響されているかは定かではないが、手塚治虫のあとからも天才的なSF作家は数多く誕生している。
今回は僕の個人的主観で天才的な才能を持った人を作品と一緒に紹介していこうと思う。ちなみに漫画、ゲーム、小説について書いていく。
漫画分野では多くの天才SF作家が多いため迷ったが、その中でも選んだのは『士郎正宗』『攻殻機動隊』だ。『攻殻機動隊』のような作品は他作品とは逸脱していると思っている。
理由は『リアルすぎるから』
まるで近未来の世界を見てきたかのようなそんな感覚に陥る作品で内容の繊細な設定も現在の科学がそれを追っていると言っても過言ではない出来栄えだ。
僕は彼が描いた世界が好きだし、できれば作中の義体化も是非やってみたいと考えるくらい陶酔している。
とりあえずちゃんと見ていらっしゃらない方は作品を見て未来にトリップしてみてほしい。
ゲーム界では『メタルギアソリッド』などで有名な『 小島秀夫 』監督を例にあげようと思う。
彼の魅力はシナリオの秀逸さ。
現時点の社会問題ではなく、『近い未来に起こるであろう社会問題をテーマにしている』のが最大の異端児であるのを物語っている。
もちろんゲーム自体のシステムやキャラ設定なども素敵なのだが、それ以上に『なぜ今これを考えたのか?』が不思議でたまらない近未来社会を批判する内容を持っている。
2000年のはじめに出ていたメタルギアソリッドのシリーズ作品はまさに今の世界構図をそのまま映し出しているかのようなデジャヴュに陥る感覚すら持っているシナリオだ。
小島監督は当時ネット世界が普及し始めて間もない頃に何を見て世界を覗いていたのかが非常に気になる。
METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES + THE PHANTOM PAIN - PS4
- 出版社/メーカー: コナミデジタルエンタテインメント
- 発売日: 2016/11/10
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログ (2件) を見る
また、小島監督は独立しあたらに小島プロダクションと称し『デスストランディング』という最新ゲームの発表もしている。すでに販売日も決定し予約も開始しているので気になる方はぜひ以下の記事ものぞいてみてほしい。
【PS4】DEATH STRANDING【早期購入特典】アバター(ねんどろいどルーデンス)/PlayStation4ダイナミックテーマ/ゲーム内アイテム(封入)
- 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 発売日: 2019/11/08
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログを見る
小説の世界からも一人の天才をご紹介しよう。
彼の名は『伊藤計劃』作品は3つのみで『屍者の帝国』『虐殺器官』『ハーモニー』の3作品だ。
(惜しくも彼は作家デビューを果たして2年で亡くなってしまっている。2009年3月20日に息を引き取っている)
どの作品もある意味現代社会における社会問題を突き詰めた作品なのだが、個人的に『虐殺器官』を推しておきたいと思う。
『虐殺器官』は『テロとの戦い』を描き世界は何と戦っているのか?を解いているのが本題なのだが、それ以上に『なぜテロが起こるのか?』『戦争が終わっても人が銃器で死ぬことがなくならないのか?』を描いた『根本的な人の闇』を描いた作品だと個人的に思っている。
もちろんこの記事の主題のSFチックな技術観念や戦争のあり方や戦争が終わってもある意味第3次世界大戦のような『思想による無差別に起こるテロリズム』を 赤裸々に描いてる部分は間違いなく彼も未来を見て来ているかのようだった。
ちなみにこれら3作品はすべてアニメ映画化されていて小説を読む時間がないという方はそれらをサラッと見てしまうのがよろしいかと。
『虐殺器官』の最後のシーンをお届けして終わろうと思う。
外、どこか遠くで、ミニミがフルオートで発砲される音がする。うるさいな、と思いながら僕はソファでピザを食べる。
けれど、ここ以外の場所は静かだろうな、と思うと、少し気持ちがやわらいだ。
『伊藤計劃』の3作品は全てテーマが別れており非常に感慨深い内容となっている。
ぜひSF好きにはしっかりと嗜んでいただきたい。
The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)
- 作者: 伊藤計劃,岡和田晃
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/03/09
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 77回
- この商品を含むブログ (68件) を見る
少し話が逸れてしまったが、結果的に上記のような天才たちのシナリオで世界は動いている。社会問題ばっかり話しすぎてしまったが、科学的な技術の想像も2000年代初期で上記のような想像力を見せた天才たちのアイディアによって多くの科学者は感銘を受けているんじゃないかと勝手に思っている。
こんなにも生々しく世界を想像(創造)できる天才はやっぱりかっこいい。